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ニュース:ウナギの産卵場はグアム沖 [いきもの]

ウナギを採取しては成長状態を測定し、それを元に遡って追跡し続けて見つけたとか。ものすごい地道な調査に感心。


ウナギの産卵場はグアム沖 東大教授ら、幼生捕獲に成功

2006年 2月23日 (木) 10:57

 長年謎とされていたニホンウナギの産卵場は、グアム島の北西約200キロの「スルガ海山」にあることを、塚本勝巳・東京大海洋研究所教授らの研究グループが突きとめた。産卵場は、これまで半世紀を超す調査にもかかわらず判明していなかった。日本や中国の沿岸で養殖用に採取される稚魚(シラスウナギ)は、すべてこの海域から来るとみられ、研究成果は、激減しつつあるウナギ資源の保護に役立つと期待される。23日付の英科学誌ネイチャーに報告する。

 ニホンウナギは一生の間に数千キロの大回遊をする。南の海で生まれた幼生は、北赤道海流で西に流された後、黒潮に乗って北上し、3カ月~半年かけて日本や中国など東アジア沿岸にたどり着く。その間に、幼生からシラスウナギへと姿を変える。

 親ウナギが集まる産卵場は、マリアナ諸島西方沖のどこかにあると推測されていたが、具体的な場所は分かっていなかった。

 研究グループは昨年6月、海洋研究開発機構の学術研究船・白鳳丸(3991トン)で現場海域を航行し、独自に開発した大型プランクトンネットを海面から水深500メートルにかけて引いた。

 その結果、スルガ海山の西約70~100キロの地点で孵化(ふか)後2~5日の幼生を捕獲することに成功した。いずれもDNA鑑定でニホンウナギと判明した。「プレ・レプトセファルス」と呼ばれる誕生直後の幼生で、全長は4.2~6.5ミリ。今回の調査で、計約400匹が捕獲された。

 ニホンウナギの卵は、受精から1日半で孵化することがわかっている。現場海域では時速1キロ前後の海流が西向きに流れており、捕獲した幼生の日齢から逆算すると、産卵場はスルガ海山であることが確定的となった。

 スルガ海山は、北緯約14度、東経約143度にある。周辺は水深3000メートル前後の海底が広がり、海山の頂上は水深約40メートル。広大な海の中で、親ウナギが集まる目印となっているらしい。

 塚本教授は「産卵場探しが決着したことで、今後の調査では、ウナギの回遊や資源変動のしくみを本格的に解明できるようになる」と話している。

     ◇

 〈ニホンウナギ〉日本や中国、韓国など東アジアに広く分布し、成長すると産卵のため川を下り海に入る。世界には、ヨーロッパウナギやアメリカウナギなど18種類のウナギがいるが、国内で消費されるウナギの大部分はニホンウナギ。日本鰻(うなぎ)輸入組合によると、昨年の場合、国内流通量の9割近くを占めた。
朝日新聞

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コメント 4

カズ

ども、こんばんは!
僕は、釣りもやる方なんで、ウナギは極上中の極上の獲物です。まだ釣ったことがありません。この魚が遠く太平洋の南方から来るだなんて、ものすごく不思議に思いました。

ちなみに成田山の参道にウマイうなぎ屋があるんです。釣れないんで食べる専門で・・・。
by カズ (2006-02-24 23:18) 

天青

ようこそ、カズさん
> この魚が遠く太平洋の南方から来るだなんて、ものすごく不思議に思いました。

そうですね。あんななりでと言っては何ですが、ちょっと信じられない感じがします。

むかーし、むかしはそこかしこの河口で普通に取れたそうですが、今となってはこれも信じられない話ですね。

釣れたときは是非報告お願いします。
by 天青 (2006-02-26 10:20) 

うなっくす

うなぎの完全養殖までは、まだまだ先なのでしょうね?
この件は、あくまでもきっかけですね♪

これからが、水産総合研究センターの頑張りに期待ですね!
by うなっくす (2006-03-30 11:10) 

天青

こんばんは、うなっくすさん。niceありがとうございます。

> これからが、水産総合研究センターの頑張りに期待ですね!
ですね。養殖成功のニュースがぐっと近づいた気がしています。気が早いかな?^^
by 天青 (2006-03-31 21:20) 

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